サークル獏の佐藤敏 Unityとか備忘録

サークル獏の佐藤敏 Unityとか備忘録

サークル獏の佐藤敏がUnityとかで知ったTipsを書いておく備忘録です。

UMotion ProでさっくりとHumanoidの既存アニメ修正

痛恨のミス

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このセールのときに「Very Animationがあるしなあ」+そのときあまりに金がなかったので見送っていたのですが、結局サイバーセールで27$+税でUMotion Proを買うハメになったのは私です。
 

UMotion Proの導入

アセットストアからUMotion Pro購入、すべてインポート。
メニューの「Window」→「UMotion Editor」からPoseEditorとClipEditorを表示させましょう。
Pose Editorは画面右、ClipEditorは画面下のほうがおすすめだとか。
ウチの環境ではVery Animationが併存しているんで、画面には両方映っていたりします。

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ここから「ClipEditor」と「PoseEditor」選択
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ClipEditor
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Pose Editor
  

ファイル作成

ClipEditorの「File」→「New Project」→「Humanoid」
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適当な場所に保存。
直接animをいじるVery Animationとかと違い、UMotion Proでは別個に編集するためのファイルができるわけですね。
今回はsit_03というanimをいじるので、sit_03.assetという名前にしてみました。
(animが入っているフォルダとは別のほうがいいと思います。混乱するので)
 

Humanoidキャラを割り当てる

anim編集のときに使いたいHumanoidキャラをPose Editorのここにドラッグ・アンド・ドロップします。

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このスクショは合成です

そうするとボーンを登録していいか的なメッセージがでるんで、「Create configuration」を押しましょう。
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Blend Shapeについて聞かれるほうはお好みで。
今回は足をいじるだけなので「Don't Add」にしました。
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既存animをインポート

Clip Editorの「File」→「Import Clips」
そしてインポートしたいanimをドラッグ・アンド・ドロップ。
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このスクショは合成です

んで、importを押します。
ちょっと時間がかかって、
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無事インポートされました。
 

設定変更

「Pose Editor」の「Auto Key」を「Generate」にします。
これをやらないと、編集作業してエクスポートするときに「unapplied modification」がどうこう文句を言われてにっちもさっちもいきませんでした……
(Offで手動で変更を反映させていく方法もあると思うのですが、どうもうまくいきませんでした)
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設定変更(状況によって切り替えるもの)

「Pose Editor」の「Mirror Editing」を「On」に。
左右対称でないモーションのときは「Off」ですね。
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「Pose Editor」の「Pivot」は回転に関する設定。
「Local」にするか「Global」にするかは状況次第です。
真横に回転したい、正面に回転したい……といったときはGlobal。
関節の流れにそって回転したい……といったときはLocalですね。
今回はGlobalから始めてみます。
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また、ボーン表示があまりにデカくてキャラがどうなっているか見づらいケースがあります。
そのときはPose EditorのDisplayから「Bone Style」を「Stick」に。
ただ状況によっては「Solid」のままのほうが操作しやすいでしょう。
ここは編集中にうまいこと切り替えを。
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レイヤー作成

ではUMotion Proのキモ、レイヤーを作ります。
Clip Editorの右下に何かが重なったようなボタンがあるので押すとレイヤーの設定が登場。
その左上にあるボタンを押してレイヤーを追加します。
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名前とかはそのままでいいでしょう。
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Layer 1ができました。
モトのanimのキーがゴチャゴチャと並んだ「Base Layer」と違い、何もなくてスッキリしていますね。
このLayer 1に、修正を加えていきます。
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編集開始

こちらsit_03という名前のanim。
とあるアセットに入っていたのですが、このキャラに当てると足とかがおかしいです。
多様なキャラに対応するモーションのHumanoidでは避けて通れないことですが……
なので修正を加えていきます。
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足の上部のボーンをクリックして選択。
普通にUnityでオブジェクトを回転させているときと同じように、この丸いツールをグリグリして回転させていきます。
Mirror EditingがONになっているので、右足をいじるだけで左足も動きます。
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ボーンの表示設定を変更するとこんな感じ。
結果が見やすいのはStickですね。
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同様に、足首がヘンだったのを修正しました。
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確認してみる

ここで動きを確認してみます。
Clip Editorの右下の再生ボタンを押すと、キャラが動きます。
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第一フレームの足の回転を修正しただけなのに、すべてのフレームで足の回転が修正されています。
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これがレイヤー機能の強みですね。

  • 「Base Layerにモトのモーション」+「Layer 1の第一フレームに、ボーンの回転をズラすポーズ」がある。
  • → 第一フレームだけしかないモーションは、すべてのフレームにおいて同じポーズになる。
  • 合成結果は「すべてのフレームで修正されたモーション」になる。

 
なお、確認のときは「Pose Editor」「Display」の「Bones」が「Off」のほうが見やすいかもしれませんね。
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エクスポート

では、修正したanimを書き出してみましょう。
ClipEditorから「File」「Export」「Current Clip」を押すと……
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出力先のフォルダが指定されてないゾ、と怒られます。
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なので出てきたSetting画面から出力先フォルダを指定してあげましょう。
モトのanimフォルダと同じにすると上書きされてしまうので、「やっぱりモトのが良かった」とか「もう一度モトのから作り直したい」とかいうときに困ります。
別のフォルダにしたほうが賢いでしょうね。
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あらためてClipEditorから「File」「Export」「Current Clip」。
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出力されるとこんなメッセージが出ました。
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後始末と確認

Pose Editorから「Clear」を押して、UMotion Proの制御下からキャラを解放します。
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Animatorタブに出来上がった新しい「sit_03」を放り込んで……(編集前の、モトのファイルを放り込まないように注意)
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Animation Controllerを持ったキャラを選択、Animationタブから「sit_03」を選択して再生ボタンを押せば確認ができますね。
きちんとおかしなとこが直っているようです。
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その後

IKを使った編集はどうだとか第1フレームとそれ以外で修正量を変えたい場合は、とか……
発展的内容もありますが、ひとまずはこうしてボーンの回転を微妙に修正できるだけで「買ったのに死にモーション」だったものが有益なモーションになります。
それだけでも効果は大きいのではないかと。

参考にさせて頂いたサイト

うちよりこちらを見たほうがわかりやすいかもしれません。
kyusque.hatenablog.com
www.asset-sale.net